nanoblock作品展 #08
池袋で開催された第一回ナノブロック作品展、兼松弓弦さんブースの感想記事です。
兼松さんの作品は割と小さめで、飾りやすく可愛い感じのサイズ感が多いですね。
迫ってくるような凄まじいタイプというより、ごく自然に眺めて楽しめるような安心感と親近感があります。
生活からかけ離れていない物をテーマにしていることが多いせいかもしれませんね。
まずは兼松さんの地位を不動のものにした、食品サンプルからどうぞ。
びにょ~~~~~ん。
お餅めっちゃ伸びてます。
逆スロープをこんなに細く長く積むビルダーさんは、そうそういないでしょう。
さりげなく上端だけ丸みを持たせるために、2×2丸が使用されてますね。そこから箸を横方向に挿すことも出来て一石二鳥になるという、無駄なく美しい工夫です。
会場に来ていた少年が叫び声をあげて食いつくほど、魅力的な作品だったようですよ(笑)
日本の伝統食、納豆です。
この作品はメチャクチャ凄いと思います。クリアブロックを使って糸の粘りを表現する発想に脱帽です!
通常、ブロックを浮かせるためのクリアブロックは見えないフリをするものですが、こうも見事にクリアを表現の一部に組み込めるものなんですね。
そしてパックに入った納豆に至っては組んですらおらず、ただパックに転がってるだけという自由さ。
普通はブロックを組もうとするものなんですけどね。ブロックなんだから。
いや~、凄いです。グランプリ受賞作は伊達じゃありません。
こちらはブースではなく、nanoblock AWARD 2016投稿作のテーブルにあった作品ですが、食品サンプル3部作を並べたかったので特別出演して頂きました。
この細〜い連結構造も、兼松さんの手に掛かれば安心・安全・安定ですね。もうライフワークのように食品を持ち上げてらっしゃいます。
こんなに高い位置から卵を落とす人なんて、兼松弓弦さんと
速水もこみち
さんしかいませんよ。
この作品は空中部分が箸ではなくなった点が、前2作と異なっていますね。今後何を浮かせていくのか楽しみです。
カラフルで可愛らしい風鈴です。赤、青、黄、緑、と基本色がきちんと並んでますね。
透明感があって涼しげに感じるのは、多めに使われたクリアパーツのせいだけでなく、さりげなく敷かれたクリアブルーのプレートの力でしょうか。
こういう色使いを自然と出来るのがセンスですよね。
ミニサイズのかまくら。ころっとした丸みがキュートです。
チラホラと降る雪が良いですよね。立てたクリアプレートに白の角丸を付けることで、シンプルに雪の球体を表現しています。
中にいる二人のナノイドも、仲良さげで微笑ましいです。
ちなみに男の子の方、カツラがずれてゲゲゲの鬼太郎みたいになっちゃってます。(笑)
兼松弓弦さんの特徴は、老若男女を問わずに愛される物を、テーマとして設定できるところだと思ってます。
ブースの前で立ち止まる客層に偏りがなく、色んな人に見てもらえるのって凄いですよね。
自分は思いっきり趣味全開の物を作るので、たぶん見てくれる人を選ぶと思います。兼松さんの発想を見習いたいです。
...とか言いながら、やっぱり好きな物を作りたくなっちゃうんですけどね。(苦笑)
それでは!