nanoblock作品展 #14
ナノブロック作品展、今回はうちやまさんブースの感想記事です。
うちやまさんの作品は、テーマがバラエティに富んでいて、一体どうやって選定されているのか不思議です。
まずは自分が一番好きな作品から行っちゃいます。
多分トップクラスに有名な古代生物、アノマロカリスです。
カンブリア紀に生息していたことで知られ、多くの人々に愛されるビジュアルに反し、獰猛に他生物を捕食します。
この時代は眼を持つ生物の出始めで、「見る」ことで獲物を発見する能力は凄まじく強力だったのだとか。
作品のデザインとしては、やはり眼です。
これ、ナノイドのカツラを使用されていますね。こんな使い方があるとは、眼から鱗でした。眼だけに。
あとは胴体が縞模様なのも可愛くて好きです。
こんなのがチマチマ海を泳いでたら胸キュンものですよ。
傍らに三葉虫が添えられているのも良いですね。雰囲気でてます。
この後、きっと食べられて...ゲフン、ゲフン。
謎の生物が出てきたのでググりました。
左の赤いのは、茨城のゆるキャラ「タラコン博士&タラピヨ」です。
まあ多分、たらこ...なんでしょうね。めんたいパークのPRキャラなのかな?
眼鏡の作り方が面白いですね。
ブロックでまともに眼鏡キャラを作ると眼が隠れちゃいますが、こういう老眼構造なら作れますね。(笑)
右にいる緑のウサギは、「ツキウサ」というキャラクター。
月によって体色が異なり、1月から12月まで、12色のウサギがいるようです。
シンプルな構造ですが、なかなか大サイズですね。体の「3」を書く前提で大きさが決まったのだと思います。
うちやまさんが3月生まれなのでしょうか?
よう、サボろうぜ!
勢い良くサボり心をくすぐってくる、明光義塾の「サボロー」です。自分の親友でもあります。
だらついた寝転びポーズや、体の文字まできちんと再現されていますね。
まさかこのキャラをブロック化するとは...。
素晴らしいチョイスです。
さりげなく家に置いておきたい気がします。
でもあったらサボっちゃうかも。(笑)
姉妹ユニット、チャラン・ポ・ランタン。
とんでもない衣装なので、ある意味作りやすそうですね。
華やかで楽しそうな感じが伝わってきます。
ブロックの片側を浅く挿す技術により、アコーディオンが上手く表現されていますね。
これ好きです。勇ましく可愛らしい。
主砲の表現として、1×1角丸の凹側を先端に向けています。
本来ポッチを挿してブロックを繋ぐための穴ですら、表現の一部として利用するわけですね。
自分はロボットとか戦艦とかを作ったことがないので、この表現をしたことがありません。
いつか上手いこと取り込みたい技法です。
レッドマンというキャラだそうです。
ヒーローものですかね?
ナイフのような物を逆手に構えていますね。これで戦うのでしょうか。
あと、耳のアンテナみたいなのが気になります...。
手足の作りはエヴァンゲリオン形式ですね。
色々なポーズを取らせて、カッコイイ写真とか撮れそうです。
テーマのチョイスが面白いブースでしたね。
趣味の偏りを感じさせることなく、かといって無難なテーマに行くわけでもなく。
オリジナルを作るときには、テーマを探してアレコレ考えるものですが、普段から色々なジャンルにアンテナを張ってないと、これほどバラエティに富んだテーマ選定は出来ないでしょう。
うちやまさんの作品はコチラから見れますよ。
自分も多角的な作品を生んでいけるよう、うちやまさんを見習いたいものです。
それでは!
ナノブロック de モーグリ 【No.015】
オリジナル15作品目は、ファイナルファンタジーのお馴染みキャラ「モーグリ」です。
丸を組み合わせたようなキャラクターなので、ブロックで表現するのは大変です。
でも全体的なフォルムやとぼけた表情は、割と再現できたと思います。
頭の風船をもっと丸くしたかったですが、サイズの制限でこれくらいが限界でした。せめてもの抵抗(?)で角丸ブロックを使用しました。
本当は天辺にも赤の2×2角丸を使用したかったのですが、貴重パーツすぎて実現できず終いです。
背中には小っちゃい羽が。
これで自在に浮かぶのですから驚きです。
顔を表現するには平面の方が都合が良いため、前面の方が1ポッチ分だけ少ないです。
そして鼻が半ポッチ飛び出しています。
モーグリは特徴が頭部に偏っているので、体はかなり思い切った小ささで仕上げています。
ただでさえ頭が重いのに足が細すぎて、常に転倒との戦いです。(笑)
ここから別作品と合わせて...
前に作製したチョコボと一緒にパシャリ。
「背中に乗せて欲しいクポ~」
「モグたちの戦いはこれからだクポ!」
やっぱりFFは良いです。
ファイナルファンタジーは子供の頃から大好物でしたので、昔を思い出しながらこうしてキャラを作るというのは、ノスタルジーも手伝って物凄く楽しいですね。
まだまだ作りたいキャラは残っていますし、次は何を作ろうかと考えるだけでワクワクしちゃいます。
作製次第また公開していく予定ですが、今回はここまでという事で。
それでは!
nanoblock作品展 #13
ナノブロック作品展の感想記事、12人目はとりこさんです。
とりこさんの作品は、独特の感性が漂ってますよね。
なんか、こう、無の境地?みたいな?
そこはかとない虚無感と言いますか...静謐さのようなものを感じられます。
もちろん作品によって違うのですが、とりこさん作品全般に特有の匂いみたいなものがあるのです。
これ以上は自分の貧困なボキャブラリーでは伝えられないので、とにかく作品を見て頂きましょう。
悟ってます。
エドワード・ゴーリーの著作である、大人向け絵本「うろんな客」です。
元絵の方も独特のタッチで迫力がありますが、ブロックにしても存在感ありますね。
説明書きは「直立不動。」の一言のみ。
その素っ気なさが、妙に作品とマッチしています。
この作品凄いですねぇ。
何故こんな空気感を出せるのか解りません。
仄暗い雰囲気と静けさに包まれているような感じで、なんか吸い込まれるような不思議な迫力があります。
表現自体はシンプルですが、この作風はなかなかマネ出来ないと思います。
とりこさんの感性を表すような作品ですね。
スウェーデンのミュージシャン、Yngwie Malmsteenです。
イングヴェイ・マルムスティーンと読むようです。全然読めなかった。
当たりまえのようですが、ギター全体を斜めに傾けていますよね。
そのため、てっきり関節パーツを使って胴体に固定しているのかと思っていましたが、実際は両手に引っ掛けているようです。そんなことが出来るとは...。
ツリーをシンプルな三角形で表現して、サンタなどをオーナメントにしています。
可愛らしいですね。
斜辺を固定するために関節パーツで繋いであるのが、チラッと見えています。
こうして滑らかな斜面にすると、カクカクと全く違った出来栄えになりますよね。
これもすっかり冬の風物詩として定着しました。
ブロックに似た「凸」を選ぶあたり、遊び心がありますね。 凸は正式な漢字ですが、これが選ばれる日は来るのでしょうか?
学業の神として有名な菅原道真です。
何故か怨霊としても有名だったりします。
道真公だけでなく、有職畳と合わせることで、良い具合の差し色になって、楽しい作品として纏まってますね。
改めて写真を見返して、独特の空気感に酔いしれました。
こういう雰囲気の演出は、ちょっと自分には真似できないなぁ、と思います。
こういうのを「作風」と呼ぶのでしょうね。
技術や組み方ではなく、もっと内から溢れる感性のようなものが、とりこさん特有の作風となっています。
とりこさんの作品をもっと見たい方は、とりこさんのブログをご覧ください。
自分もこんなオリジナリティが欲しい...などと妄想しながら、また次のオリジナルネタを練ることに致します。
それでは!
ナノブロック de 犬張子 【No.014】
nanoblock AWARD 2016の最後の投稿作になりました、オリジナル作品「犬張子」です。
犬張子は安産や子供の成長を願うお守りの一種ですね。
贈り物にもされる郷土玩具です。
デザインは色々あるので、ネットで探した複数の犬張子を参考に、それらを組み合わせたような形に仕上げました。
細かいデザインは違えど共通する部分も多いので、そういう部分だけ守った感じですね。
プリケツです。キュート。
全体的にチマっとしていて愛い奴です。
シッポをくるっと巻いてるのも可愛いですよね。スロープを使って空洞をもっと滑らかにすると良いかもしれません。
なんだかポンヤリ顔ですね。
自分ではなかなか気に入っていて、結構幅広い層にウケるんじゃないかと思っているのですが...どうでしょう?
これはAWARDが終了に近づいてきたタイミングで、何かもう一作品出そうとひねり出したネタでした。
本当は竹籠を被せた状態にしたかったのですが、200ピースを超えてしまうのでやめました。
LIKE数はイマイチ伸びませんでしたが、見てもらえる期間が短かったせいだと思おうとしています。(苦笑)
まあアワードで戦うには、ちょっとシンプル過ぎましたね。
2016年のAWARDへの参戦は、ここで終了となりました。
ハイレベルな作品に揉まれながら、必死でオリジナル案を考えるのは楽しかったです。
次回のアワードに向けて、腕もセンスも磨いていきたいと思います。
それでは!
nanoblock作品展 #12
12回目になりました、ナノブロック作品展の感想記事。 まめナノブームの火付け役、やまさんの登場です。
画像のCOMMENT欄に書かれている通り、やまさんは格闘ゲームのキャラクターを作るイメージが強いですね。
コンパクトな作品の中に表現力をギュッと詰め込み、その迫力と再現度の高さには定評があります。
非常に残念ながら、格ゲー作品の展示は一つでしたね。
その作品がコチラ。
バーンナコー!
餓狼伝説の人気キャラ、テリー・ボガードです。
カッコ可愛いです。素晴らしい。
本当は他の必殺技も作製されているようですが、会場には展示されていませんでした。う~ん、残念。
ドラゴンボールのまめナノ化です。
1枚目は有名なポーズのヤムチャ。サイバイマンにやられたときですね。
近くにサイバイマンの破片が落ちてるあたり、さり気なく細かいです。
そして2枚目はチャオズ。
切ない自爆シーンが思い出されます。さよなら、天さん。
どちらもポーズを再現しているのが良いですね。こういうのをサラッと作れるのがテクニックなんですねぇ。
まめナノはサイズの拘束が強いので、ポーズを作るのは難しいと思うのですが。流石です。
セミ!?
意外と他のビルダーさんは作りませんね、こういうの。
かなり細かい所まで作りこまれてます。
翅の角度もそうですが、角丸を多用することで、全体的に自然な作りになっています。
カラーが茶色だけだと、ベターっとして面白味が出しづらいのでしょう。
黒やクリアブラウンを混ぜることで本物らしくなっていますよ。
何にでも名前はある。しかし君の名が分からない。
展示会の日、チラリとタイトルを見たのですが、特に記録をしていなかったのです。
ならば、
この俺がゴッドファーザー(名付け親)になってやろう。
サンタナ!
と勝手に名付けたくなりましたが、どうにかキャラの名前に辿り着けないか足掻いてみました。
なんか「ドロ...なんとか」と書いてあったような気がする、というレベルのうっすらとした記憶があります。
この記事を書いている時点で、展示会から約3ヶ月経っていますので、自分のような年寄りは記憶を維持できないのです...。
というわけで、ドロ...だけの情報で捜索開始。
助けて、グーグル先生!
ドロの前にも何か入るかも...。
アランドロン?
これはべるぜバブだし。
と自己ツッコミしながら画像検索していました。
ピンクのアメリカオバケが、ズラズラ〜っと出てきます。
だよねー。
ドロンパなんてコレ以外ありえないし。
と思っていたところ、
...ん?
なんか居る。
FC東京のマスコットキャラクターとやらが、腕組みしてこちらを見下ろしています。
世間知らずな自分を馬鹿にしているようです。許せん。
きっと世間的には常識レベルなんでしょうが、テレビがほぼ置物と化している自分には、正解を見ても全くピンと来ません。 自分のように知らなかった方は、ここで覚えてあげて下さい。
冒頭でも書いたとおり、やまさんの格闘ゲームキャラは本当に素晴らしいので、もっと実物を見てみたかったですね。
SNS上でも驚異的なレスポンスがあるようで、ナノブロック界のウメハラ氏と呼ばれています。(嘘)
それ以外にも魅力的な作品をたくさん作られているのですが、あまり積極的に作品を発信する方ではないような気がします。
作品を安売りしないとか。
良い作品を作ることだけを考えているとか。
他人に評価されるために作っているわけじゃないとか。
なんか格好いいオーラを勝手に感じています。(笑)
今後また作品展が開催されるようであれば、もっと多くの作品を見てみたいと思っています。
期待大。
それでは!
ナノブロック de 鼻メガネ 【No.013】
パーティーグッズの定番、鼻メガネを作りました。
割とシンプルですが、なかなか上手く表現できた気がします。
レンズはぽっかり穴を空けようか迷いましたが、構造の都合でクリアに決定しました。
鼻の裏側がちゃんとヘコんでるのが判るでしょうか。
そうじゃないと掛けられませんからね。
耳掛けは関節パーツから延ばしてます。
本当は付け根から折り畳んで、眼鏡ケースに収納できる形にしたかったのですが、そこまでは実現できませんでした...。
鼻の頂点から左右に方向変換しているので、ポッチが外側を向いています。
特殊パーツを使用した高級メガネなのです。(笑)
nanoblock AWARD 2016で「笑い」をテーマにした 吉本新喜劇賞なるものがあったのですが、それを狙ってこの作品を考えました。
笑いのセンスに自信は無いので、最初は完全にスルーしていたのですが、応募期間が終わりに近づいて、せっかくだから一個くらい狙ってみても良いかな、と軽い気持ちで組みました。
結果は箸にも棒にも...という感じでしたが、普段は作らなそうなネタに取り組めて楽しかったです。
お題を与えられると製作の幅が広がって面白いですよね。
という言い訳をしつつ、ユーモアも磨かなければいけないです...。(苦笑)
それでは!
nanoblock作品展 #11
今回で10人目となります!
ナノブロック展示会、ブロックマンさんブースの感想記事です。
ブロックマンさんは作品の特徴は、人や物の単体ではなく風景になっていることですね。
クオリティの高さもさることながら、選定するテーマがハイセンスで、見てるだけでワクワクしてきますよ。
nanoblock AWARD 2016のNo Limit部門にて優秀賞を受賞した「ハエトリソウ」です。
今にもガブッと食い付いてきそうなほど、リアリティのある禍々しさを放っています。
ブロックマンさんの作品の中で、自分が始めて見たのがコレだったと思います。
この圧倒的な存在感に、一瞬でキャッチ・ザ・ハートされちゃいました。
世に素晴らしい作品は数あれど、こんな迫ってくるような迫力を持った作品には、なかなかお目にかかれません。
おこがましいですが、自分もいつかはこういうレベルを目指したいです。
時の止まった氷の世界から掘り起こされる太古の威容。
作品から漂う冷気のせいかと紛うほど、あまりの完成度に鳥肌が立ちました。
ディスプレイケースを組み込むことで、作品に透明感を与えると同時に、内側が見えるようにして細部まで楽しめる作りになっています。
クリアブロックで表現されたツララも雰囲気を出してくれてます。
対比となる発掘隊員やテントのお陰で、マンモスの大きさが際立っています。
完璧な計算ですね。
モアイの下を掘ってみたら、こんなだった!
という冗談作品です。
キットのモアイ像に体を追加した作品ですが、発掘者を追加するなどして完成された作品になっています。
最大の謎は、何故モアイの首元を掘っているのか...その動機です。(笑)
お次は海底探査。
個人的に巧いと思ったのは光の作り方でした。
ライトを途中で切っているので、海底の様子が隠れずにきちんと見えます。
光の当たっている所だけホワイトで作られていて、全部をイエローで作るより表現力がありますね。
クジラの死骸に群生するという、ホネクイハナムシまで再現されている細やかさに注目です。
今度は洞窟探検です。
発掘とか探検とか、ホントにお好きなんですね。
低い天井に鍾乳石、そして地底湖。それら全てが探検家の行く手を阻みます。
湖が青く光っていて、作品とよくマッチしてますね。
この先に待つ人類未踏の地は、一体どれほど神秘的な光景を見せてくれるのか...。
ここから少し小さめ作品になります。
UFOに攫われる牛さん。
可愛い 可哀そうです。
これも光を斜めに照射してるのが技ですね。
光を真っすぐ降ろすと光が邪魔で何も見えなくなってしまいますが、光を斜めにして、しかも輪切りにしたことで、浮かび上がる牛がよく見えます。
しかも一直線に立てたクリアブロックで、UFOと光の環を同時に支えるという無駄のなさ。
素晴らしいです。
昔懐かし、ペットボトルロケット。
安定飛行せず、ぐるぐると回りながら飛んでいます。
クリアブロックは、ロケットの軌跡を描く役目と、ロケットを支える役目を兼務していますね。
水の上で石をバウンドさせる遊び「水切り」です。
ポイントは平たい石を選ぶことと、しっかり回転させること。
少しカーブしながら跳ねていく様子が、波紋の位置できちんと表現されてますね。
しかも人の手前の波紋は大きく、遠方は小さくすることで、僅かな時間差まで感じさせてくれます。
シンプルさの中の拘りですね!
昼下がりのお昼寝、といったところでしょうか。
本を顔に乗せてるところとか、靴を脱いだ足がハンモックから垂れているところとか、気持ち良くくつろいでいる様子が随所から伝わってきます。
展示会の会場内でも、ブロックマンさんのブースは異彩を放っていました。
他のビルダーさんと全くネタ被りしないこの感性は、一体どこから来るんでしょうね?
きっとまた、度肝を抜かれるような大作を見せてくれるだろう、と期待していますよ。
写真を見返しながら、その日を待ちたいと思います。
それでは!